〜キダチトウガラシってなに?〜
キダチトウガラシの形態的特徴(果実)
2. 果実 2.1. 緑熟色(immature fruit color),赤熟色(mature fruit color) 緑熟色とは「果実がまだ未熟な時の色」,赤熟色とは「果実が成熟した時の色」のことをいいます。ピーマンや獅子唐は緑色をしていますよね?あれは未熟な時に収穫をしているだけで,成熟すると赤くなります(知らない人に言うと,まず信じてもらえません・・・)。東南アジアのキダチトウガラシには濃緑色,緑色,黄緑色,黄白色の4つの緑熟色と,赤色,橙色の2つの赤熟色が見られました。なお,緑熟期に黄白色を示したのは約100系統のうちたった1系統のみ(南タイで採取)でした。この系統は赤熟期になると真っ赤にならず橙色を呈しました(これも約100系統中この系統のみ)。黄白色(緑熟色),橙色(赤熟色)という形質は,東南アジアでは非常に稀であると思われます。
C. frutescens の花は直立(erect)してつきます(See 1.4. multiple peduncles)。一般的には果実も直立して成る,といわれていますが,東南アジアには果実が成熟すると水平に垂れ下がる(intermediate(horizontal))形質を示す系統がありました。(intermediate:erect(直立)とpendent(下垂)の中間の意。トウガラシには果実を直立して成らす型,下垂して成らす型,その中間型があります)
果実は2cm〜5cmぐらいの大きさで,形状は細長いものからプクッと太ったものまであります。種が10個に満たないほどの小さい果実もあります。もちろん環境条件によって果実の大きさは変わってきます。
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